君に届け
プロローグ



ねぇ、聞こえる…?



あたしのこの声は、ちゃんと届いてる?



「…憲介。」



呼び掛けても返事はない。



もう見飽きたよ…
変わらないその寝顔。



一体いつまで眠ってるつもりなの…?



あたしは笑顔が見たい。



あの時あたしを救ってくれた輝くような笑顔─



「バカ…」



早く起きてよ…








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