君に届け



やる気になれば意外と早く片付くもんだ。



パソコンの周りや机の上、さらにはベットまで占領していた資料たちだが…



今では、整理したら使おうとしていたボックスに見事なまでに収まっている。



気持ちいいな…
なんだか、部屋が少し広くなったように感じる。



「…よし!」



この勢いで、今週生徒たちに出す週末課題を作ってしまおう。



そう思った俺は、パソコンの電源を入れる。



眼鏡をかけて準備完了。
参考書を片手に、数字を少しいじった問題を作っていく。



同時に、ちゃんと答えが出る問題になっているかをしっかり確認する。



「えっ…と。」



これはこうで…
出来ることなら、簡単な問題を出してやりたいが、そうはいかない。



それじゃ、週末課題を出す意味がない。



生徒の為にならない…







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