君に届け



「えぇ…?」



あたしの大声の告白に、呆然とする池澤。



言っちゃった…



そう。
あたしの心にいつの間にかいた他人ってのは、この池澤なんだ…



いつからって聞かれたら、わかんない。



もしかしたら、あの桜の下で初めて池澤と会った時からかもね…



「マジ…ですか?」



何故か敬語の池澤。



「マジ…です。」



あたしも敬語で応答。



そして、しばらくお互いに見つめ合い続ける。



池澤の顔が真っ赤。
あたし自身も、多分真っ赤だと思う…



「あ…え〜っと…」



こんな時って、どうすればいいのかな…?



変に意識しちゃって、自分がおかしくなりそう…



「だから…その〜、あたしは…えっと…」



戸惑いすぎ!!
頭ではわかってるけど、言葉に反映されない。



「好き…だから。」



時間をかけて絞り出した言葉は、あっけないものになってしまった。



カッコ悪い…あたし。








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