君に届け



「うん、大丈夫。」



『よかった…で、今1人でいんのか?』



あたしは、お風呂場の方に視線を向けた。



「いや、お母さんがいる。さっきちゃんと話したから。でね、お母さん、今度池澤に会いたいって言ってたよ?」



『マジ!?じゃあ、俺らのこと…』



お母さんが会いたいと言ったことを伝えると、さっきまで眠そうにしてた声に元気が戻った。



「うん、認めてくれた。幸せになって欲しいだって。」



『そっか…それなら任しとけ!俺が責任持ってお前を守るし、幸せにする!』



何気にすごい恥ずかしいこと言われちゃった…



嬉しいけどね?



「じゃあ任せるね。」



『おぉ!…えっ?あぁ、今幸村と電話してて…変わります?』



池澤は誰かと話をしている様子だ。



まぁ、その誰かってのはあたしにはすぐわかっちゃうけどね…



「池澤、そこに葛城先生いるんでしょ?」





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