君に届け
「…うん…っ…」
あたしは制服の袖で溢れる涙を拭い、笑顔を見せた。
「よし…」
「ありがと…池澤。」
「ん?」
「守るって言ってくれて…嬉しかった。」
あたしは信じてる。
池澤はその言葉の通り、ちゃんとあたしを守ってくれるって─
「当然だろぉ〜?」
池澤はあたしの髪を乱しながら続けた。
「俺はどんなことがあってもお前を守る。その為に俺はお前の側にいる…」
「池澤…」
「あと…お前のこと大事だから。好き…だから。」
池澤がそう言ったのと同時にチャイムが鳴り響いた─