君に届け
嫌な予感 ☆池澤side☆
「先生、お疲れ♪」
「あ…うん、ありがと。」
生徒に笑顔でスポーツドリンクを渡された。
さっきまで練習に付き合っていたけど…
幸村のことがどうしても心配で、生徒たちに頼んで早めに帰らせて貰うことにした。
「明日は練習、ちゃんと最後まで付き合ってよ!」
「はいはい…わかってるって。じゃあ、練習頑張ってな!」
俺は生徒の頭を軽く叩き、職員室に向かった。
「…ん?」
その時、何だかわからないけど変な気配を感じた気がした。
振り返ってみても…
「あれ…?」
そこには何もなかった。
気のせいだったのか…?
それより早く帰らないと、幸村が心配だ…
侑隼って元彼に会ってなければいいけど─
俺はその変な気配の正体に疑問を感じながらも、急ぐ気持ちを優先させた。