君に届け



ただ座って待つのは、俺の性分に合わない。



この怪我がなければ…



そう思ったけど、その考えはすぐに捨てる。



何故ならそれは、幸村を守ったことを否定するのと同じだから…



俺は自分の命に代えても幸村を守ると決めたんだ。



その思いはこれからも変わらないし、ずっと貫き通していくつもり。



もう二度と、大切な人を失いたくはない…



その一心で。



「ねぇ、池澤?」



「…ん?」



「聞くの忘れてたけど、オムライス食べれる?」



「うん…好きだし。」



「わかった♪」



好き…



今はその言葉を、オムライスじゃなくて幸村に言いたい。



言えるかわからないけど…






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