君に届け
12.隠し子発覚!?
それから3ヶ月─
あたしと池澤は、相変わらず仲良くやっている。
今のところ学校にはバレてないし、普段通りの平穏な日々を過ごしていた─
そんなある日のこと…
「ねぇ、穂波。」
「ん?」
今は昼休み。
天気がいいから、綾芽と一緒にあの中庭に来てお昼を食べていた。
「もうすぐ期末テストだよ…嫌だなぁ。」
「そうだね…」
色々あったけど、もうこんな時期かぁ…
桜の木を見上げると、池澤と出逢った時を思い出す。
満開だった桜─
今はもう、花はない。
季節も夏に変わった。
思えば、これまでの時間は短かったように感じる。
「穂波はいいな〜」
「なにが…?」
「手近に勉強教えてくれる人がいるじゃん。」