君に届け
☆池澤side☆ 白い世界
「………うぅ…っ」
ここは…?
ここはどこだ…?
目が覚めると、俺は知らない所にいた。
見渡す限り白い─
そこには見覚えすらなく、どうしてここにいるのかすらわからない─
「誰か…いないのか?」
俺以外に人がいないか、必死に探し求めた。
でも…
誰もいなかった。
人影すらない。
「池澤…くん?」
すると、突然どこからか俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
誰だ…?
どこにいる…?
「…久しぶり。だけど、今は会いたくないな─」
その声は…!
「愛奈か…?」
「うん…よく覚えてたね。」
そう言ったと同時に、眩しい位の光が目に入る。
目を開けると…
死んだはずの、愛奈が目の前にいた。