君に届け
「どうして…?」
「私こそ聞きたい。何で池澤くんがここにいるの?」
目に移る光景は、とても信じがたいもの。
愛奈に会うって…
「夢…?」
「ん〜…夢だったら嬉しいのに。」
じゃあ違うのか?
なら…
「幻覚…?」
「言うね。あまり気が進まないけど…仕方ないから説明する。けど、驚かないでね?」
愛奈はそう前置きすると、喋り出した。
「ここは白の世界。名前はそのままだけど…そうだな、俗に言うあの世。」
あの世だって?
「じゃあ…俺は、」
「大丈夫。まだ死んだりはしてないから…見る?」
そう言って、愛奈は地面に手をつけた。
もう何でもありだ…
愛奈の手が触れた地面から光が溢れ出す。
「これが今のあなた…あっ、あっちの世界のね。」
見てみると…
そこには、何だか大量の機械に囲まれた俺の姿。