君に届け
あたしは、池澤を信じることに決めた。
葛城先生が悪いって決め付けるのもどうかと思うけど、池澤が嘘をついているとも思えない。
「池澤…」
「ん?」
「あたし、アンタを信じるよ。あたしの側にいるなり、好きにして。」
あたしは、池澤には感謝してるから…
綾芽と友達になれたのも、池澤のおかげ。
人に心を開くのもいいかなって思えたのも、池澤と話したから。
だから…
「わかった…」
池澤は、あたしの頭を軽くポンポンと叩いた。
「幸村のことは…俺が守ってみせる…」