君に届け
指名された男子が完璧に答えを言い、池澤は満足気な笑顔を浮かべた。
「まぁ、この辺はみんな出来る所だから、次の解法の説明にいきます。」
そう言うと、池澤は黒板に数式を書いた。
「これは因数分解が出来る数式だということに気付いて、注目するとこはxの係数と+6だな!」
これわかる…
確か、中学の時に習ったやつだよ。
授業はまともに聞いてなかったけど、受験の時に独学で勉強した。
「この数式を解くポイントはかけて+6、足して-5になる数を探すこと。この場合はすぐに2と3が浮かぶな!」
そう言いながら、池澤は数式の下に答えを書いた。
「(x-2)(x-3)これが答えになる。わかったな?」
こんなのわかんない奴、いるはずないって…