One~一人一人のLIFE~



「普通じゃん」


「うん
そこまでは普通


でも
僕のイジメていた子が
ある日から学校に
来なくなったんだ」


「なんで?」


文也君の顔が
暗くなる



「ヤだったら
言わなくてもいいよ」


「死んだ」


「へ?」



死んだ?

いきなり
そんな事言われても…

「その子
イジメられる痛みを
シンナーとか薬物で
癒してたんだ」


シンナー…


「それで
電車に飛び込んで
死んだんだ

両手を広げて
何かを抱き抱えるように飛び込んだって」



「そうなんだ…」


「うん

それで
その子の親友だった子に僕はイジメられたんだ

復讐みたいな感じでね」



へへ…

と文也君は
作り笑顔をする



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