ハイスクールラブ
くみこの母が真奈美を支えるようにして家の中に運んだ。
大きなリビングに連れていき、真奈美をソファに寝かせる。

冷房の効いた部屋に入っただけで、真奈美は生き返る心地でほっとため息をついた。
体がダルく、頭が痛い。

くみこの母が水を持ってきてくれ、真奈美はそれをごくごくと喉を鳴らしてあっという間に飲み干した。
くみこの母がすかさず二杯目の水を持ってきてくれる。今度はゆっくり飲んだ。かすかに塩の味がした。

「・・・ありがとうございます」

真奈美がやっとのことでお礼を言うと、くみこの母は少し微笑んだ。

「いいのよ。少し眠った方がいいわ」

そう言ってタオルケットを持ってきて真奈美にかけてくれた。
真奈美は何か言おうと思ったが、ダルさと頭痛に目を瞑ると、あっという間に眠りに落ちていった。
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