私のスイートダーリン。

「その、あの…、これ使う?」

佐野の鞄がペチャンコで。筆記用具すら持ってなさそう。

別に佐野に教科書貸すつもりは無かったけど。
話を紛らわすため、使うか聞いてみた。

怖くて、手に汗がべっとり。だけど顔は頑張って笑顔。噛み殺されたくないっすからっ!

「………」

無言!?
早く答えろ!怖いから。

「…別に。」

やっぱそうっすよね。
なんせ、狂犬佐野ですから。(皆、そう呼ぶ)

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