恋する少年 2nd
「やめて!離して!!」
俺の胸の中でじたばた暴れる千秋。
そんなに暴れたって離してやんねぇよ?
抱きしめていた腕の力を強めると、だんだん大人しくなってくる千秋。
もう、泣くな・・・・・・
俺の心の願いも虚しく、千秋は泣き声のままちいさい声で話を続ける。
「勇作なんか嫌いなんだから・・・・
小さいときから人気者で、
1人でいる時なんてなくて、
あたしがいつも勇作に付きまとってるだけだった・・・・・・
今だってそう。
あたしと勇作はいつも一緒にいて、
いつだって隣にいたのに、
あたしを一人にしちゃうんだから・・・・・・」