『夢のつづき…』
第三章
幸せの階段
春樹は…
あの歪んだ生活から私を救ってくれた…
あのバーで敬子に出会わなかったら…
あの日、散歩に行かなければ…
雨の中、待っていてくれなかったら…
春樹はそんな積み重ねで出会った人…
でも、それがなかったら…
春樹への気持ちはきっと、なかった…
会社帰り…駅から家へと歩いていると…
前から春樹が歩いて来た…
『春樹…私、今帰りなんだ…』
『そうか…』
『春樹はどこ行くの?』
『別に…』