『夢のつづき…』

ふと見ると、黒のスーツが掛けられていた…


春樹がスーツを着るなんてめずらしいな…

ネクタイ…黒い…


『これって…喪服…』


春樹のところに戻って、目の前で大の字のように立ってみせた…


『オマエ…笑わせてくれるなぁ…』


『やっぱり、春樹のじゃ大きいの…』


『ごめんな…オレ、足が長いから…可奈に合わなくて…』


『あー憎たらしい…ねぇ…あそこに掛けてあるスーツ、春樹が着るんでしょ?』


『あぁ、あれか…明日、ちょっと…な…』


『明日?誰か…ご不幸があったの…』


『知り合いの三回忌なんだ…』


『そうなんだ…』

< 363 / 691 >

この作品をシェア

pagetop