『夢のつづき…』


視線を感じて、ふと正面を見ると、向かいのベンチに座っている男の人と目が合った…


前髪の隙間から覗く瞳はとても優しかった…


泣いていたの…見られちゃった…


恥ずかしくなった私は下を向いていた…



『可奈…どうした?』

戻ってきた隆が心配そうに顔を覗き込んだ


『目にゴミが入って…もう、平気みたい…』


そう言って微笑んだ私に隆も笑顔を返した…


さり気なく、向かいの男の人を見た…


脚を組み、雑誌を読んでいる…

そこへ…すっと女の人が来て、男の人の隣に座った…


キレイな人…この二人もハワイに行くんだ…


< 44 / 691 >

この作品をシェア

pagetop