『夢のつづき…』


あまりにも隆の顔が真剣で、思わず目をそらした…


下を向いたまま困り顔の私を見て隆はため息をついた


『と言っても、可奈は幸せだし、オレは地方へ行くし…』


『……』


『ごめんな…最後に変なこと言って…』


『ううん…隆も体に気をつけてね…』


タクシーがマンションの前についた


『送ってくれて、ありがとう…』


私はタクシーを降りるとそのままマンションの中に入っていった


もちろん、隆を乗せたタクシーは走り出したと思っていた…


しかし、隆はタクシーを降りていた…

可奈のマンションの中に入ろうとする春樹の姿を見かけたからだ…


< 454 / 691 >

この作品をシェア

pagetop