『夢のつづき…』


その日は朝から冷たい雨が降っていた…


早朝に鳴る電話…


「モシモシ…」


「可奈ちゃん…」


「向井さん…ですか?」


「可奈ちゃん、もうすぐ敬子が行くと思うから…」


「あ…今日、敬子が泊まりに来るんですけど…でもまだ朝だし…」


「可奈ちゃん…実は…」


胸騒ぎがした…


「何か…あったの…もしかして…春樹のこと…」


「ああ…沢村が行った場所で大きな崖崩れが起こって、山岳者が何人も行方不明になっているらしい…」


「春樹もその山に…」


< 508 / 691 >

この作品をシェア

pagetop