『夢のつづき…』
その日は朝から冷たい雨が降っていた…
早朝に鳴る電話…
「モシモシ…」
「可奈ちゃん…」
「向井さん…ですか?」
「可奈ちゃん、もうすぐ敬子が行くと思うから…」
「あ…今日、敬子が泊まりに来るんですけど…でもまだ朝だし…」
「可奈ちゃん…実は…」
胸騒ぎがした…
「何か…あったの…もしかして…春樹のこと…」
「ああ…沢村が行った場所で大きな崖崩れが起こって、山岳者が何人も行方不明になっているらしい…」
「春樹もその山に…」