『夢のつづき…』
『春樹を見捨てるの…』
『……』
『可奈…そんな言い方しないで…この人だってそんなこと…』
敬子は声を震わせ大粒の涙を落とした…
『山での遭難は捜索や救助に時間と莫大な費用がかかるんだ…今回、仕事をする上で、そんな事態が起きた際の責任は沢村個人となっている…』
『そんな…』
『オレたちが出来る事には限界がある…あとは、沢村の両親に任せるしかないんだ…』
私は何も出来ないまま…
聞いたことを事実と思わなければいけないの…
それがどんな事でも…
私に出来る事は、現実を受け止めることなの…
そんなのイヤ…