『夢のつづき…』


あの日から…


涼は時々電話をしてくる


ほとんど会話らしいものはなくて、ただ私は涼の話を聞いて相づちを打っていた

涼は楽しい話もするけど、最近は仕事についての考え方や悩みごとや人間関係や…

まるでアドバイスのない人生相談電話…


涼は私には何でも話せると言う…

でも…本当は私じゃなくてもいいんじゃないかと思ったりする…

そしてこんな時、傍にいてほしいとも言う…

でも…本当は私じゃなくてもいいんじゃないかと思ったりする…


涼は話がしたい時だけ…聞いてほしい時だけ…

私を思い出すんだ…


傍にいてほしいのはそんな時だけなんだ…


私はいつまで気付かないフリをするんだろう…


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