あたしのDarling!!!
『なあアリサ。窓開けて』
電話からそんな声が聞こえて、急いであたしは部屋の窓を開ける。
「あけたよー」
目の前の窓に叫んだ。
「お。やっと開けたか」
「???」
「ちょっと久しぶりに喋ろうかなあなんて思って?」
「ふーん…」
あたしとしょーちゃんの家は近い。
というより10センチくらいしか間あいてない。
「なんだよ。不機嫌なのか?」
違うよ。
ほんとは嬉しくて嬉しくてたまらないんだよ!!!
―だけどそんなこと言える訳ない。
「つーかさ。珍しくない?こんなド田舎で俺らの家超近いって」
「まあそうかもね。那南ん家はちょっと離れてるし」
「だろ?けっこう運命かなーとか思わねえ?」
思う。
思うよ。
好きすぎてそれはいつも思ってたよ!!!
「―でさ、」
しょーちゃんは晩秋の夜空を見上げながら話し始めた。