あたしのDarling!!!




「あ、しょーちゃん!!!」

あたしはそのまま一人で歩いて行くしょーちゃんを呼んだ。



「なんだよアリサー」

だるそうな顔。



「えーと…ごめん!!!辞書貸して!!!」


そう。よりによってあの性格の超悪い国語の先生の授業で使う辞書を忘れてくるなんて。

いくらしょーちゃんでも貸してはくれないだろう。同じクラスだし。
一応言ってみただけ。


「はあ〜…今度は辞書かよ(笑)。まあいいわ。貸したる」


そう言うとしょーちゃんはカバンの中から、けっこう重そうな国語辞典を取り出して、あたしに渡した。



「ん。俺はマサヒロの借りパクすっから大丈夫だから」


そう言うとしょーちゃんは教室に入って行く。



「あ、ありがと…」



声は小さかったけど、素直に言えた気がした。





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