ラブストーリーを一緒に
「―――で、あんたはあたしのかわいい娘に何やらかそうとしてたわけ?」
ドスの聞いた、低い声。
「…ちょっと待て、どう考えても俺の方が被害者だろ…」
わたしを背中でかばいつつ、腰に手を当てたまま大の男に凄むたくましい母の姿は、
今に限ってはますますわたしを陥れているわけで…
「ごめんなさい…」
何度言っても飽き足らない気がして、わたしはベッドで毛布に包まる彼に対してまたもや頭を下げる。
「あら、さぁ子が謝る必要はないのよ?」
「あんたは謝れ」
我が母親ながら、恨みがましい低いツッコミは当然無視するところは更に痛い。