ラブストーリーを一緒に
今…



なんて言った…?



「どうさぁ子が頑張ってみても、元はとれないわねぇ…」



「あんた…自分ちのコドモにすら容赦ねぇなぁ…」



うんうんと頷く母の傍らで、しみじみとため息を漏らしている。



「ちょ…ちょっと待って…なんか、香月遥って、聞こえたんだけど…」



わなわなと震えるのを必死にこらえて、言葉にする。



そんな…まさか…



「うん、そう言ったもの」



あっけらかんとした母の物言いに、ゆっくり、ギギギッとスローモーションのように視線を移していって―――



目が合った。
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