ラブストーリーを一緒に
「香月くんとこ行くんでしょ?そんなウキウキするこっちゃないでしょー」


「ウキウキって…」


そりゃ、お母さんは担当だし行き慣れてるんだろうけど…


「まるで初めてのデートに行くみたいよ」


「でででデートっ…!!!?」


ハッと気づくと、確かに今着てる服は、お気に入りの一枚のシャツワンピだし、


わたしが慌てて片付けて、証拠隠滅を図ろうとしていたアイテムの数々も、かなり気合いの入ったラブリー系だ。


「べ、別に…深い意味は…それにお母さんも一緒に行くんでしょ?」


内心気まずいながら言い訳しようとするのを、お母さんはあっさりと切った。


「あんたこの格好見りゃわかんでしょ?」


「え?」


格好って、いつもどおり仕事用のパンツスーツだけど…
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