ラブストーリーを一緒に
そんなパニック状態のわたしなんかはもちろん無視で、母親は続けた。


「―――あ、そうそう。今香月くん、新しい連載で煮詰まってるから、あんまり長居しちゃだめよ」


「…新しい連載って、今度雑誌で始まるやつ?」


煮詰まっている、という単語で、先日トモとのやり取りを思い出してきいた。


やっぱり…無理してんじゃないのかな、先生…


「そ。情報早いじゃない。もう一回目と二回目はできてんだけどね」


最終話が、ね。


意味深に言葉を濁す。


「てなわけだから、邪魔になんないうちにおいとますんのよ」


「…わかってるよ…」


わたしの返事に満足そうに頷いて出ていこうとして…またひょっこり顔を覗かせた。


「それから、香月くんに襲われそうになったら、『連載増やすぞ』って叫びなさい」


「あるわけないでしょ!!!」


しかも、間違ってるからその撃退法!!!
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