ラブストーリーを一緒に
どうしちゃったんだろわたし…


すごい嬉しい…


じんわりと高まってくる気持ちを紛らわそうと、両手でマグカップを包む。


「…なんだよ一人でニコニコして…。食わねぇのか?」


向かい側の椅子に腰かけた先生が、眉をひそめた。


だって、嬉しいんですもん。


「もちろん食べますよ!いっただっきまーすっ」


おそらくほとんど使ってないんだと思う、


曇り一つない、ピカピカの銀フォークでケーキを頬張る。


「甘い…」


苺のショートケーキは相変わらず絶妙な美味しさだったけど、


今目の前に先生がいて、見られていると思うと、更に甘さが深くなった。
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