ラブストーリーを一緒に
「…つーか、その『先生』ってのやめねーか?」


「え…?」


だって、先生は先生だ。


「なんか…悪いコトしてる気分になる…」


なんだか歯に衣着せぬ言い方だけど、意味がわからない。


「それならなんて呼べば…?」


「先生以外で」


「じゃあ…ハルカ様」


ゴホッと先生がむせる。


「………それも却下」


「先生」


「…結局先生に戻るんか」


わたしは今できる精一杯の気持ちをこめて言った。


「わたしの方こそ、ありがとうございます。図々しかったかなって、気になってたんです。ケーキ、美味しいです」


先生は一瞬、ぽかんとしてわたしを見た。
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