ラブストーリーを一緒に
仕方なく話題を変えることにした。


「先生、忙しそうですね」


心配する気持ちが伝わったのか、先生の表情が少し和らいだ。


「まぁな…。けど、雑誌の連載が終われば少し楽になりそうだ」


「雑誌って、今度女性誌で始まる、田舎町が舞台の…?」


確かお母さんが、先生最終話で煮詰まってるって言ってたっけ。


「あぁ…よく知ってるな。ラストは決まってるんだが…気に入らないんだ」


「なるほど…」


眉間に寄ったシワで、先生が困ってるってことはわかった。
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