ラブストーリーを一緒に
「こっ…こっ…こここ…っ!!?」


今夜ぁぁあっ!!!??


カーッと頭のてっぺんまで一気に血が昇って、ふらっとめまいが起こった。


ほし…ほし…ほしいって……―――


何をですかぁぁあっ!!!


「せせせせ先生…っ」


バクバクとわたしの心臓がはちきれそうに活動する中、先生は切なげにふーっと息をついた。







「……なんて、今時言うヤツいねーか……」





「………はい?」





ポカーンと口を力無く広げたままのわたしには気付かず、当の本人は遠い目でブツブツと続ける。



「口説き文句にしちゃクサイっつーか、古いよなぁ…」


口説き…文句……


先生は不機嫌そうにぐいっとコーヒーカップを空にすると、立ち上がった。


「わりぃ…。ちょっと一服してくるわ」


さりげなくズボンのポケットを探ってから、先生はリビングを出て行った。
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