ラブストーリーを一緒に
Love.2
星屑ナイト
「………う………」
我慢すればするほど、苦しくなって嗚咽が漏れる。
数枚ティッシュを引き抜くと、いつのまにかボックスが空だ。
一体どんだけ使ったのか―――
「……あんた、何やってんの?」
「…あう…」
ぐしぐしとティッシュで鼻をかみながら振り返ると、部屋のドアの前にいつからいたのか、
スーツ姿のまま呆れ顔の母親が立っていた。
「ご…ゴレ読んだの゛ー…」
問われるままに、うわぁぁと顔を崩しながら、雑誌の例の場面を示す。
「あぁ…香月くんの連載じゃない。今日発売のやつもう読んだの?」
「当たり前じゃん!ハルカ様の…っ」
そこまで口が滑ったものの、リアル香月遥が頭をよぎって続きに困った。