ラブストーリーを一緒に




「せ、先生っ!?」



ガバッと飛び起きると、パサリと何かがわたしの身体から落ちた。



毛布?



ていうか、わたし寝てたの!?



「待たせて悪かったな」



「あ…の…」



さっき、わたしのこと、『さぁ子』って、呼んでくれましたよね…?



そう聞きたかったのに、口から出たのは別の言葉だった。



「どこか、出かけるんですか?」



そう問い掛けて、寝ぼけ眼のわたしは、更にぼんやりとその姿に見とれる。



先生は出迎えてくれた時とは打ってかわって、黒いシャツにスラックス、ジャケットまでも羽織り、髪はオールバックで固めて、



きわめつけは、サングラスって…どっからどうみてもキマリすぎなんですけど…!
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