ラブストーリーを一緒に
自分としてはかなり勇気を出して言った言葉だったのに、返事が返ってこない。



「……?」



気になってチラチラと遠慮がちに視線を向けてみる。



同年代の男の子達とは違う、筋肉質なオトナの男性の裸は、とてもじゃないけど直視できなくて、



それでも好奇心が上回って、ようやく男の顔を見た。






「……………愛人…?お母さん………?」



そう呟いたまま固まってる。



濡れた黒い髪は後ろに撫で付けられていて、鋭い目線は今はぽかんと無防備に開かれてる。



その素顔は、わたしがこれまで出会った誰よりも整っていて、一瞬ドキッと胸が高鳴った。



でも、



でも、お母さんが関係してる人だ…
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