MeLt
♪~キーンコーンカーンコーン
「それじゃあ今日はここまで!ちゃんと復習しとくように。」
「あ゛ぁ……やっと終わった…」
「みーちゃん昔から逃げだけは早いんだよね(笑)」
「それだけが取り柄なんですー!」
「ほらまたそうやって拗ねる…。ま!そういうとこも可愛いんだけどね~」
「あっくんうるさい!!」
「イッテ!叩くなよイテーじゃんべつに!本当のことなんだし」
「いいからお弁当食べに和くんのとこ行くよ!」
「……また兄貴かよ…」
「ん?なんか言った?」
「いや・・・なんでもない・・」
俺はちっさいときから美來のことが好きだ。
小学校のときに俺が美來に言った質問…いまだに答えはもらっていない。
『ねぇ、みーちゃん!大きくなったら僕とずっと 一緒にいてくれる?』
確かに俺はそう言った。
だけど未来は
『あのね、あっくん。美來はね…美來が本当に好きなのはね…和くんなの。』
そう言ったんだ・・・
俺はそのとき初めて美來の気持ちに気づいた。
今もきっと美來は兄貴のことが好きだと思う。
俺の気持ちも鈍感な美來には届かない