ビターの魔法☆
「奈緒ッ!!!!!!!」


「つ…剛ッ…助けて!!!」


剛は男をキッと睨んで、


「奈緒を傷つけるやつは…許さねえ!!!!!!!!!」


と叫ぶと、男に殴りかかった。




空手部の剛は、アッサリと先輩を打ち負かし、当の先輩は尻尾をまいて逃げていった。


「剛…あたし…あたし…」「遅れて本当ごめん!!!」助けに来てくれた…

「大丈夫か!?なんもされなかった!?!?」


「ちょっと、触られただけ…。あのね…」


剛は心配そうにあたしを見つめる。


「なに…?」



「…すごく…恐かった…」


あれ?あたし、
今…素直になれた?


「奈緒…」


ギュッ


剛に抱き締められる。
ああ…


剛の胸のなかって、こんなにも広くて、頼もしいんだ…


なんだか、安心できる。


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