先生、教えて【短】
先生と出会ってから、早3ヶ月。
授業で分からないところがある度に、
あたしは先生の所に質問に行っていた。
先生は忙しいはずなのに、一つ一つ、丁寧に教えてくれて……。
先生に対して、抱いていた感情が、
恋、というものに変わるには、そう時間はかからなかった。
「ほら、分からん所は?」
先生はあたしに優しく質問を促す。
『えーっと…』
今日、難しいところ多かったんだよな。
ふせんがたくさんついた教科書をめくり続けていると、
「今日、質問の量多い?」
『う、うん』
「なら放課後、資料室来い」
……はい?
先生の言った言葉の意味が分からず、
思わず聞き返す。
「だーかーらー。
放課後ならゆっくり質問できるだろ」
『で、でも先生…』
「俺は大丈夫だから。
じゃ、また放課後。」
先生はそう言い残し、この場を去っていった……。