49日
「開けて! 誰か!」


さらに激しくドアノブを動かす。


「お願い! 助けて!」


でも扉は少しも動かない!


まるで誰かが向こうから押さえつけているようだ。


そうこうしてる間にも、浴槽からはいずり出た何かが近づいてくる。


ビチャッ……


ビチャッ……


「イヤ、イヤ、イヤ!来ないで!」


麻里子はその気配を背中に感じながら、


必死になって扉のノブを両手で回した!
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