49日
事情聴取をおえた麻里子が警察署を出ると、外で待っていた犬飼くんたちが駆け寄ってきた。


「渡瀬!」


「犬飼くん……」


「大丈夫か?」


心配そうに犬飼くんが声をかけてくれる。


「……うん」


麻里子は力無く返事を返した。


いまはそれが精一杯だった。
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