49日
「あの、ちょっといいかな」


「?」


重苦しい空気を最初に断ち切ったのは、


もっちゃんこと、元木彩だった。


「昨日から考えてたんだけど……みんなで時枝さんのお墓参りにいかない?」


「えっ?お墓参り?」


思いもしない言葉に麻里子は鳥肌が立った。


でももっちゃんはそんな麻里子の気持ちに気付かないまま続ける。


「うん。もしほんとにこれが呪いなら、時枝さんに謝るしかないと思うんだ」


たしかに、それはそうなのかもしれない。


でも麻里子はその提案に賛成することができなかった。
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