49日
もちろん、彼女に“あのとき”のことを謝りたい気持ちはある。


だけど……これまで彼女の話題から逃げて来た麻里子にとって、


彼女のお墓に行くということは、忘れたかった過去と向き合うことになる。


それが怖かった。


でも……


「おれは賛成だな。このままじゃ気持ちわりぃし、そうしようぜ」


しばらく沈黙が続いたあと、もっちゃんの提案に遠藤大輔が賛同した。


でも誰も「うん」とは言わない。


それが“正解”なのか、


みんな返事に迷っていた。
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