49日
美佳はタバコを灰皿に押し付けると、何かを振り払うように頭を振った。


「わ、私は何も関係ないから! 別にあの子に何かしたわけじゃないし! 恨まれる覚えなんてないから!」


美佳は自分に言い聞かせるように言うと、


テーブルに置いてあるビールを手にとり、一気に喉に流し込んだ。


そう、私は何もしていない。


殺されるなら早苗だけ。


私は大丈夫だ。


しかし、そのときだった……


『ねえ、時枝の奴さ、トイレに閉じ込めたらおもしろくない?』


……?


突然、カラオケルームのテレビ画面から声が聞こえた。


でも、この声って……?
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