49日
みんな中学時代は素行が悪かったメンバーだ。


“時枝絵里香”のイジメも、彼らが中心だった。


そう……私たちは悪くない。


麻里子だけじゃなく、ここにいる誰もがそう思っていた。


昔とかわらない顔ぶれに、あきらかに加藤明の機嫌が悪くなる。


「なんだよ。つまんねぇな。オレたちだけかよ。他に誰かいねぇのか」


加藤明はそういうと、ぐるりと辺りを見渡した。


中学時代のやんちゃな彼を知っているだけに、誰も嫌とは言えない。


だからといって、自分から手を上げる人も、もういなかった。


すると、その状況を見かねた加藤が苛立った様子で言った。


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