49日
「みっくん?」


「?」


誰かに名前を呼ばれ、ミツルは振り返った。


少し離れた場所からこちらを見ている女がいる。


自分を「みっくん」と呼ぶ人間は何人かしかいない。


あれは……


「……早苗」


「よかった! やっと見つけた! 探したんだよ!」


ほっとした表情を浮かべながら女がこちらにやってくる。


その女の正体とは、“鈴木早苗”だった。
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