49日
「ちょっといい?」


「?」


「話しがあるんだ」


「……」


深刻な話し、そんな感じの言い方だった。


その雰囲気を察したのか、ミツルと一緒にいた男たちは「じゃあ、また後でな」と離れていく。


ミツルは黙ったままだった。


早苗は空いている隣の席に座った。


店員が「何か飲まれますか?」と尋ねる。


「えっと……じゃあ、カシスオレンジで」


「はい」


早苗が注文すると店員は準備にとりかかった。
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