期間限定彼氏様!?
全てに終止符
アタシは遊園地の出口を出たあと、急いで走った。
藍に会うために…。
『今日藍は実家にいる。正式に、静音との婚約が進もうとしてるんだ。
けど実優なら止められるかもしれない…
実は、小さい頃実優と藍は一度会ってるんだ…』
と言うことは、あの夢に出てきた小さな女の子と男の子はアタシと…藍。
陽はそれから色々話してくれた。
その話によるとあたしは昔、神崎グループと唯一張り合える事のできた兼松《カネマツ》グループの娘だったらしい。
佐々木グループと兼松グループは先祖代々伝わる仲だった。
その頃、兼松グループに勝るものはなかったと言う。
それに、神崎グループよりも先に二人の婚約を決めていた深い仲。
記憶がないのは
幼い頃に兼松グループの社長、つまりアタシのお父さんとお母さんは事故で死んだから。
そのショックで記憶がなくなり、あたしに使えていた使用人が知り合いにあたしを預けた…
それが今のお父さんとお母さんだったんだ。