期間限定彼氏様!?
「じゃあ、これは半分コね?」


半分に切って藍に渡した。

「じゃあ次は…俺が実優をプロデュースしてやるよ!」

「ヘッ!?」

藍はあたしの手を掴み走り出した。

「ちょっと!ドコいくの?」

藍は、いつも自分勝手で
自己中心的で
のんびりしてたら置いてかれちゃいそうで…。


この手を離したら、二度と戻れなくなりそうな気がして。


あたしはギュッと手を握り返す。


「珍しく素直だな?」

「…いつも素直だもん」


それからあたしと藍は、夕焼けでオレンジ色に染まる道をしばらく走った…。

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