期間限定彼氏様!?
―放課後―


どうしよう?

怪しいけど…行った方が良いのかな?


あたしは今朝下駄箱に入っていた手紙を改めて見る。


あれから、藍も何も言ってこないし。





あたしは手紙に書いてある通り、体育館の裏へと足を進める。



本当にいるのかな?


それに、この手紙は誰が書いたの?



体育館裏に近ずくと、黒い大きな人影が見えた。



「あの~…?」

「――来てくれたの!?」


驚いた様子で言うのは、隣のクラスの佐伯陽《サエキヨウ》クンだった。



陽クンとは数回挨拶を交わしたくらいの仲。



「今、彼氏いるって噂でしょ?だから来てくれないと思ってた!」



あたしは優しそうな彼に気を許す。



「これ、陽クンが書いたの?」



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